経営用語に「コンティンジェンシー」という言葉があります。ビジネス人にとって耳慣れない言葉かと思いますが、それは、有事対策、緊急対策、予備計画などを集約した概念といえます。日本語にはこれらをまとめてひと言で表現する言葉は存在しないのが現状です。
今年6月7日に一般的に言われている「日本版SOX法」と呼ばれる法律が国会で成立しました。この法律には、上場企業に内部統制システムの整備や内部統制報告書の提出を義務付ける条文が明記されています。報告書の提出を怠ったり、虚偽の報告書を提出した場合の罰則規定を設けるなど、非常に厳しい内容になっています。
当社でも、新入社員教育の一翼を担う論理的思考の基本プログラムを開発し展開しています。このことと若干矛盾がありますが、新入社員教育を実施している先進国は、日本以外にはまずありません。日本の新入社員教育は日本の雇用体系が生み出した副産物といえます。
皆さんは、意思決定という言葉を辞書で引いたことがありますか。驚くことに、現時点で、広辞苑や大辞林第1版にも、また電子辞書にも「意思決定」という言葉は出てきません。これだけ社会通念語として日常生活や経営活動に用いられる言葉なのですが……。一般的に意思決定とは、物事を決めたり、判断を下したり、二者択一の状況に結論を出したりすることのようです。