飯久保廣嗣 Blog

先日、某大臣の発言で、予算審議がストップし、税金の浪費が発生しました。直接的なロスは、国会運営に関わる費用と代議士、国会議員の人件費。間接的なロスは空転する国会の影響で、国がこうむっている様々な機会損失ではないでしょうか。

報道によると、大臣の失言によって、辞任に追い込まれた例は十数件あるようです。しかし、問題なのは、辞任までの経過だと私は思います。潔く決断をすれば、国家に与えるロスは1日。最小限で済みます。公を重視して行動するべき先生方に、その意識が希薄になると、日本の社会は不幸になるといわざるを得ません。

では、どうすればロスを最小限にとどめられるか。私なりに考えると、まず、大臣の失言を想定して、その内容や重大性に応じて例えば3段階のランクを設定し、事前にそれぞれの対応策を決めておくことが有効なのではないでしょうか。このことは、議員立法としてぜひ、国会に提出してもらいたいものの1つです。

あるいは、国会期間中に、国の経営に無関係な突発事項が発生した場合は、直ちに特別委員会を設け、対応策や処分の協議を一任することも、ひとつの案です。国政に直接関係のないことで、神聖な国会の運営が妨げられることは、実に嘆かわしい限り。それが多くの国民の声、心情だと思います。

国会には威厳と尊厳、権威を求めたいものです。仮に威厳や尊厳が失われたときに、それをどのようにして回復するかを考えておくこと。つまり、コンティンジェンシーという発想が国会運営にも必要でしょう。

また、マスメディアも国民も愚痴をこぼすだけでなく、建設的な行動を起こしていただければと思います。行動がおろそかでは、社会の改善にはつながりません。キーワードは、「傍観から行動へ」なのです。