飯久保廣嗣 Blog

報道や週刊誌が、興味本位でこの問題を取り上げ、一方的にエスカレートし、ますます防衛省に対する不信感を助長する空気が国を覆っている。今必要なことは、冷静になり、防衛省側に問題があったとするならば、その本質的な課題を整理して、設定することではなかろうか

報道による情報から1人の素人としてこの状況に対応するべき課題の一部を列挙してみたい。それらは、分析や調査の焦点を明らかにし、総合的なソリューションを構築するためのヒントになるかもしれない。(下記はアトランダムに列挙したものである。これらに優先順位を付けて作業することは言うまでもない)

 ・日本近海における海難事故対応態勢(9条を含む)の再構築
 ・海難事故に関する情報伝達複数経路の確立
 ・事故タイプ別の原因究明態勢の再確立
 ・××領域における海上事故発生を想定した各種対策を予め立案
 ・○○領域における海上事故発生を想定した各種対策を予め立案
 ・海上自衛隊内部における部門別の問題・懸案・関心事の洗い出し
 ・事件発生時の海上保安庁と防衛省の役割分担の明確化
 ・近郊の小型船舶に対する航行上の教育訓練の徹底
 ・海自内の内局と幕僚が対立する案件の明確化
 ・海上自衛隊内部の最適組織改定案の策定
 ・新組織導入に対する発生する問題点の明確化と対策
 ・新組織導入後の問題発生に対応する修正案の事前策定
 ・事故・事件発生時の広報の一元化
 ・事故後の組織責任者の行動(謝罪を含む)に対する複数シミュレーションの策定
 ・事故対策チームの事故タイプ別の事前人選
 ・海自の対外的な(外国を含む)広報活動案を事故タイプ別に策定
 ・海自内の内部問題と国の有事が同時発生したときの対応策の事前策定
 ・防衛省事務次官の人選基準の明確化
 ・内規違反に対する厳罰化
 ・国防上の有事対策の精査と強化

素人が少し考えただけでもこれくらいの項目が浮かんでくる。重要なことは、事故や事件は起こり得るという発想に立ち、諸対策を予め考えておくことではないだろうか。我々国民側にある「自衛隊は絶対に問題を起こしてはいけない」という規定観念も、改める必要があるのではないだろうか。人間の行為に絶対と言うことはあり得ない。