今回は、緊急ブログとして、横浜APEC時の日中首脳会談について、実施に漕ぎ着けるまでの日中のやりとりを私なりに想定し、日本の危うい外交を論じてみたい。
日本:横浜APECで日中の首脳会談を設営したいのですが。
中国:応答なし。
日本:先日の件はどうなりましたか。
中国:何のことですか。
日本:例の首脳会談の件です。
中国:ア、あれですか。他に優先度の高い人がいますので。
日本:あれは、ないでしょう。何とかしてください。
日本:時期も迫っていますので、具体的に協議をしましょう。
中国:そんなに「頼む」のなら調整しましょう。
日本:別に、『頼んでいる』訳ではありません。
中国:ところで、会談の目的はなんですか。
日本:勿論、日中間の戦略的互恵関係を確認するためです。
国民の声:ケンカを売っている相手にどうして「お願い」をするのか。
世界の声:日本は中国に何故卑屈になるのか。
日本:OO日OO時か、XX日のXX時などどうでしょうか。
中国:ちょっと難しいと思いますが。
日本:それでは、こちらが時間を合わせますから。
中国:この件は、日本側があくまで「お願い」しているのですね。
日本:お願いではなく、両国の戦略的互恵関係を維持するためです。
中国:それは大切です。で、会談の目的は。
日本:ですから、信頼関係を回復し、両国の関係を改善すること。
国民の声:これまでして、何で会う必要があるのか。会わなかったら戦争にでもなるのか。国家間の関係は『緊張』の連続でよい。相手にバカにされているのに、なぜ、ご機嫌を取るのか。
世界の声:日本は、国としての威厳と主体性を捨てたのか。日本の「武士道」とは何か。先進国として、頼りになるのか。対等に付き合えるのか。国としての『強い意志』があるのか。
日本:もう時間も迫っていますし、日本の立場も理解してください。
中国:どうしても、主席との会談を望むのでね。
日本:そうです。何日の何時にいたしましょうか。
国民の声:中国主席に対して、儀礼的なことを除いて、全く無視した方がよい。他の首脳との交流に当てることが国益。それに、『理解を求める』は卑屈な発想。立場が下のものが上に理解を求める。対等な立場の相手に『理解』は求めない。
世界の声:日本は、中国、中国と首脳会談のたびに、中国に振り回されている。日本の自主性、主体性が何故無いのか。屈辱的な日本外交に対して、日本のメディアや国民が沈黙していることが解からない。日本は益々中国に追随し、追従するのだろうか。
前日本総理:外交は友愛の精神が肝要で、相手が嫌がることをしない。
中国:11月13日の午後にします。日本の顔をつぶすことは避けることにします。
日本:わかりました。お気遣い頂きました。それで、会見時間は。
中国:どのくらいにしましょうか。
日本:できるだけ、お時間を頂きたい。勿論、着席で。
中国:できるだけ、とは具体的にどのくらいですか。10分、20分、30分?
日本:それは、お任せいたします。こちらが『申しこんでいる』のですから。
国民の声:日本の交渉窓口を、ここまで卑屈にしている本質は何か。外交とは、『売られたケンカに勝つ』『利害対立は命がけで対等に収める』。ケンカをしてはじめて、相互理解が深まる。友好が始まる。
世界の声:日本はあんなに苦労して、会談にこぎつけた。さて、会談の目的が見えないし、成果はあるのだろうか。メディアや国民はよく文句を言わないものだ。日本はその程度の国なのか。
米国の声:米国に対しても、中国に対する配慮の10分の1でもして欲しい。
メディア:会議時間の『22分間』を必要以上に強調。何故、APECか。何故、首脳会談か。何故TPP加盟か。目的(何故)を論じないで、方法・手段だけの報道では読者(国際社会を含む)は満足しない。