飯久保廣嗣 Blog

最近気になる出来事

小学校での英語教育の強化の必要性が論じられています。国連加盟国190余国の中で、英語力が最も欠けている先進国は日本、といっても過言ではないことが現状です。英語教育にこれだけ注力していながら、投資効果が現れない稀有なケースの日本。国や教育関係者は、活路を“小学校英語”に見出そうとしているようです。

人間には理性があります。理性は英訳すると、“REASON”となります。REASONは、学校などでは「理由」という訳しか教えてもらえませんが、理性という意味もあるのです。

そして、さらに英英辞書でREASONの意味を調べると、「一貫性を持って論理的に思考し、知り得た事実から結論を導き出す」など、思考に関わる奥深い定義に出くわします。また、その形容詞である“REASONABLE”は、「許容範囲内の、節度のある、穏健な、思慮深い、奉仕的な、賢い」といった様々な意味があります。

昨今、政府直属の諮問会議や諮問委員会が数多く設置されるようになりました。小泉内閣でも特殊法人の再編や郵政民営化、道路公団民営化、規制緩和などで一定に役割を果たしてきました。私自身、優秀な官僚の国政に対する関わり合いを正常化する意味でも、これらの機関は必要であり、設置に異論はありません。

日銀総裁の投資問題が連日世間を騒がせているようです。今回の一件で間違いなく傷つけられたものがあります。それは、日銀総裁のdignityです。

私自身、現日銀総裁の手腕を高く評価しているものの一人であります。また、有利な投資をすることは基本的には個人の自由だと思います。しかし、日銀総裁は言うまでもなく中央銀行のトップであり、その手腕以前に高い倫理観と理性が求められると、私は考えます。